お知らせ

通信No.64(令和元年7月号/2018年度事業報告合併号)

通信No.64」をお届けします。以下、記事の内容(抜粋)をご紹介いたします。
全文をご覧になられたい方は、以下をご覧ください。
(AcrobatReaderV9以上を推奨いたします)

全文は、こちらへ…(PDF/データ圧縮版:9.7MB)

「妊婦の自殺について」

社会福祉法人熊本いのちの電話 理事長 福田 稠

「熊本いのちの電話」は1985年、自殺予防の電話相談として開設され、今年で34年目を迎えます。開設以来、24時間体制で、眠らぬダイヤルとして自殺予防の電話相談の活動を続けてまいりました。我が国は、世界的に見て自殺の多い国で、ロシアや韓国と並んで、自殺大国と云われています。原因については、アルコール、精神疾患、貧困等あげられていますが、必ずしも自殺の多い原因として十分に説明のつくものではありません。私は、産婦人科医で、日々、産婦人科の診療に携わっていますが、産婦人科医として最も恐れているものの一つに、妊産婦さんが、お産の前後に死亡する妊産婦死亡があります。医学が進歩する中、高度な医療を標準的に提供するために、診療のガイドラインも策定されていますが、妊産婦さんの死亡は毎年60人程度と、仲々減少しません。ただ驚くことは、一部の研究では、その他に、その2倍位、妊産婦さんの自殺があると云う事です。それを聞いて、全国の産婦人科医達はショックを受けました。又、テレビや新聞のマスコミで 、小学生等の虐待死が頻繁に報道され胸を痛めておられる方も多いと思いますが、子供の虐待死の6割が乳児(一才未満)4割が新生児(0ケ月児)と言われています。この加害者は半数が実母です。子供の虐待死は、毎年60人位であまり数に変化はありません。ただ、この中には、毎年30件程ある母子心中はふくまれていませんから、実数はもっと多いものと思われます。

(中略)・・続きは、こちらへ…